SWEET WILLIAM|スウィートウィリアム (アメリカ撫子) Gallantry, "Grant me a single smile”

紳士的、「僕に微笑みかけて頂けませんか」

Sweet William small has form and aspect bright, like that sweet flower that
yields great Jove delight.

 

小さくも輝くスウィートウィリアム!まるで大いなる神ジョーヴに喜びをもたらす、あの愛おしい花のよう。


―Abraham Cowley

 

スイートウィリアムの名前の由来は、英雄的な海軍水兵ウィリアムが黒い瞳のスーザンに愛を誓った古いイギリスのロマンチックな詩にあるのかもしれません。この2つの野花(アメリカ撫子とルドベキア)は対になっていることが多く、いつも一緒に咲いています。また、この呼び名はウィリアム・シェイクスピアから名付けられたという説もあります。
ヴィクトリア時代の人々にとって、この香り高い花は贈る相手に 『微笑みかけて頂けませんか』 というメッセージを届けていました。小さなスウィートウィリアムの花は誘うようにあなたに近づき、『瞳』を見つめて、その魔法のとりこになることを許してくれるのです。

 

インスピレーション・メッセージ:

毎日心がけられることで、いちばん魅力的なことは笑顔です。笑顔は周りからのポジティブなエネルギーを集めます。今日も誰かの笑顔のきっかけになりましょう。

 

Interpretation

 

*「黒い瞳のスーザン」は、ルドべキアの花の別名です。

 海軍水兵のウィリアムは、イギリスのジェントルマンらしく勇敢で女性に対する思いやりの心を持ったナイトのような (Gallantry) 男性だったようです。

上に挙げられている詩の一文では、古代では「ジョーヴの花」と呼ばれ、ローマ神話の最高神ジュピターの名前を与えられていた花が、ウィリアムと名前が変えられてしまうほど偉大さをなくし、スウィートになってしまった男性像を描き出しています(イギリス風のユニークさも加わって)。

物語の最後では、スーザンは旅立つウィリアムを泣きながら見送るのですが、ウィリアムは愛する女性には笑っていて欲しかったのでしょう。18世紀の物語なので古風なロマンチックさがありますが、今も変わらず胸がキュンとするお話です。