CROCUS|クロッカス Cheerfulness

明るさ

It is spring again. The earth is like a child that knows poems by heart.

 

また春がやって来ました。地上はまるで心で詩を知っている子供のようです。


―Rainer Maria Rilke

 

クロッカスの名前は、神話の中の若い羊飼いクロッカスが、若い精霊であるスマイラックスに捧げた愛と献身的な姿に由来しています。そのあまりにも気高く純粋な姿に感動した神々が花に変えて永遠の命を授けたのです。
雪の中から芽吹き、鮮やかな花びらを開くクロッカスは、この小さな奇跡を目にした人たちを微笑ませます。クロッカスは、フレッシュで明るく元気な様子を象徴し、人生をあまり深刻に受け止めず、どんなことも楽観的に子供のような無邪気さで取り組むことを教えてくれます。

 

インスピレーション・メッセージ:

繊細で傷つきやすく感じるときでさえも、いつもあなたの内側から明るさが顔を覗かせています。

 

Interpretation

 

ギリシャ神話には、クロッカスにまつわる話がいくつかありますが、すべて悲しい結末を迎えます。ひとつはヒヤシンスとほとんど同じ内容ですが、クロッカスもスマイラックスも悲しみゆえに花に変容を遂げてしまいます。

その中でもこのカードは、クロッカスのもっとも明るい面に光が当てられています。2月の寒い冬の終わりに、冷たい雪の中から顔を覗かせるクロッカスの花は美しく、冬の白と紫のコントラストに励まされます。クロッカスの咲き誇る姿は、まるで春を喜ぶ子供のようです。