再生、新しい始まり
New beginnings are often disguised as painful endings.
新しい始まりは、往々にして辛い終わりを装っている。
―Lao Tzu
神話の中でナルキッソスは自己愛と関わりがありますが、ヴィクトリア時代の花言葉では、水仙は『敬意』と『騎士道精神』を象徴していました。ワーズワースの有名な詩は、ふいに目の前に現れた太陽の光いっぱいの草原に広がる水仙の光景にインスピレーションを受けて書かれています。多くの人にとって、水仙は復活祭やキリストの復活、そして春分の日と結びついています。長い冬が終わり、真っ先に春の訪れを告げる陽気な水仙の花は、再生と新しい始まりを象徴しています。
インスピレーション・メッセージ：
今こそ光の中に一歩踏み出す時です。古い殻を脱ぎ捨て、人生の新しいフェーズの始まりです。自分に高い敬意を払うことで、周囲も同じように扱ってくれるようになります。
Interpretation
神話の中のナルキッソスは、木霊の精エコーを冷たくあしらった罰として、水面に映る自分しか愛せなくなり、最後は身をやつして死んでゆくのですが、美しい水仙に生まれ変わったとはいえ可哀想なお話です。
ワーズワースの詩では、イギリスの壮大な湖畔地方に咲く水仙に見とれた詩人の喜びと、思い出すだけで踊り出したくなるほど陽気な水仙の様子が描かれています。
このカードのお話は、自分しか愛せなかったナルキッソスが、見る人を踊らせてしまう楽しい花に生まれ変わったという新しいエピソードなのかもしれませんね。
